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好きなことを仕事にするかどうかの判断基準

やりたいことと好きなこと

「やりたいこと」と言いますが、やりたいことを仕事のしている人ってどのくらいいるのでしょうか。
むしろやりたいことってなんでしょうか?明確に答えられる人がいるのでしょうか。
これがやりたいからこれを仕事にしているんだ、と言っている人はほんと起業している人以外は見たことがありません。
もちろん好きでこれをやっているという人はいると思うのですが、自由意志を振りかざしてなんでもやりたいと思ったことができる仕事はこの世にはありません。
相手がいてその相手の欲しいものをこちらが提供することで対価を得るのが基本的に仕事というものであるし、
人の関係というのは往往にしてこちらが好き勝手にやっているだけではだめなものです。
一人の世界で粛々と行うことに関してはその限りではないので、自由に盛大に自分勝手にやればいいのですが、
やはり人が相手となると自分だけが勝手にやっていると、相手はもしかしたら困っているのかもしれないのです。
(いや、どうでもいいと思っているかもしれませんが。)

それ本当に嬉しいの?

ならばどうしたらいいのでしょうか。自分がしたいことだけやっていては誰かがどこかで困るわけです。
それを気にしなければいいと思うかもしれませんが、それで生活していけるのかどうか、心配になってしまいます。それでいいのかどうか。

仕事はある意味、自動的に巻き込まれて行く世界です。どこからか仕事はやってくるのです。
特に企業に属していれば、大体は仕事が勝手にやってくるシステムになっています。
そしてそれをこなして成果を上げれば対価を得ることができる。
何も金銭だけではなく、そこから得られるものを全て得てしまえばいいわけです。
お客さんからの感謝の言葉から達成感を得るのもいいですし、
自らのスキルを高めて行くのもいいと思います。
ただそれが自分自身で納得できるのか、「そういうものに満足している自分」に納得できるかどうかという一点。
それはやはり気にすべきところだと思います。
○○やっていて、感謝されるのは嬉しいんだけど、なんか違う、とか、
それをやっていて、嬉しいこともあるのだけどなんか虚しかったり、違和感があったり、
そのちょっとした嬉しさや楽しさがあるから逆に隠されてしまっていること、 見えなくなってしまっていることがあるかもしれません。それが「本当に」嬉しいのか/楽しいのか。

その違和感のとりのぞきかた

疑い始めるときりがないのですが、それを乗り越えてどうやって行くのか。
違和感をどうやって取り除くのか。 それは、その世界(業界)にいたいかどうかを追究することだと思います。
自分はどういったことが好きで、何をしているのが一番好ましい状態なのかを知り、それに浸れる時間をいかに長くするかを考える。
例えば将棋が好きなら、1日の何時間将棋について考えられていられるか、何時間将棋の世界に浸っていられるか。
人間の時間は有限であるし、仕事や家庭がある場合もあります。どんどん自分のために使える時間は減っていきます。
仕事から帰ってきて、家族と過ごして、さあ自分の時間だ、という時にはもう眠くなっています。
無情なもので、自分勝手にできる時間というのはごく限られているのです。
それならば、いっそのこと仕事でも少なくともその好きなことに関するなにがしかに触れていられるようにしたい、と思うわけです。
いくら身動きがしづらくても、その世界に属して、その世界のことを考える時間が増えるということは、好ましいと思います。
好きなことに触れていられる時間をどれだけ長くできるかという基準で考えてみると、
仕事という人生の大半を占めるような時間はフロンティアに思えてくるわけです。
少しでもそういう時間を増やしたい、という渇望にも似た基準ですが、自分に対する違和感を感じているのなら希望として良いのかもしれません。一つの希望ある判断基準として。

好き勝手にはいかないけれど

仕事はあちらからやってくる(はず)なのでその世界にどっぷりと浸れるはずです。 むしろ、嫌なことに、どうしても気になってしまうから、それをやらざるを得なくなるかもしれません。
このご時世、家に帰ったらオフで仕事しなくていいなんていうことがどんどん減っていっている気がします。
メールはもちろん使っているWebサービスにもどこからでもアクセスできますからね。(クラウドってなんて便利っ!) 好き勝手にできないから、本当に好きなことは仕事ではやりたくない、というのもわかるのです。
でも好きなことをやる時間すらないのなら、
いっそのこと飛び込んでみてとにかく好きなことについて自分のリソース使っていきましょう。
自分勝手にはできないし、それがやりたいことなのかどうかもわからないのですが、やってみるしかない。